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HANABI!! HANABI!!


伝統花火 (世界編)
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花火は世界の中で約30カ国に存在します。その中に伝統花火と呼ばれる古くから様々な願いこめて奉納される花火があります。伝統花火は日本を始めスペイン・イタリア・メキシコ・タイ・ラオス・ベトナム・台湾・中国などに存在します。
※蜂炮  台湾・台南市塩水鎮 (2009年2月8日~9日) 蜂炮はフォンパオと発音します。日本語に訳すとロケット花火祭りとでも呼びましょうか。武廟 (ウーミャオ) という道教のお宮の祭りで日本のお寺と神社の中間的要素のものです。廟は○○廟とたくさんあり、この武廟は三国時代に登場する関羽(カンウ)を奉っています。歴史上の人物で日本の天満宮のような存在です。鹽水鎮の武廟は康煕7年 (1668) に建てられました。蜂炮の由来は光緒11年 (1885) 鹽水鎮で疫病が発生し1000人近くの犠牲者が出た時に鎮民が関羽に疫病退治を祈願したところ元宵節の夜に関羽をはじめ侍従などを御輿に乗せて街中を練り歩くようにとのお告げがあり爆竹を鳴らしながら一晩中練り歩いたところ疫病がなくなったとの言い伝えがあり現在まで続いています。農暦の14日と15日の二日間に行われ爆竹やロケット花火、乱玉などが朝方近くまで続くアグレッシブな祭りです。
http://www.tainan.gov.tw

陸軍からの払い下げ
 花火業者は戦時中の混乱の中、大会は行なわれないので仕事はありません。なかには国の命令で火薬を扱う専門業者として爆弾を作らされることもありました。事故はそのような折に発生しました。明治42年4月10日、午前11時5分大阪市今橋2丁目にあるA社が陸軍からの払い下げの廃弾を解体、火薬を抜き出し花火業社に販売するために箱詰め作業を行い釘を打ったところ発火し火薬に火がつき爆発したそうです。死者25名、負傷者数十名の大惨事でした。


炸寒單爺(ザーッハンダンイェ) 台湾 ・ 台東市
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農暦の15日、16日に開催される道教の祭りで玄武堂というお寺が主催です。この季節は各地で元宵節の祭りが開かれますが特にこの炸寒單爺はとても人気がありアクティブなものです。寒單爺に扮する男子が駕籠に乗せられ練り歩きますがそこに向けて大きな爆竹を投げつけます。本人は火傷と傷だらけになりますが、これで一年の厄を落とし財運が上向くと云われています。

立法院選挙
台湾では2008年1月12日、即日開票の立法院選挙が行われました。当日は各候補者の支持者が朝のうちから花火を打ち上げ夜になると、その数は数倍にもなりました。このような花火は、古くは日本でも多く見かけられました。特に花火の盛んな秩父地方では当選した候補者が必ずといっていいほど上げていました。これが無くなったのはある事件がきっかけで警察のほうから「銃声との区別がつきにくい」とのお達しでした。それ以降、秩父地方では選挙に花火を上げなくなりました。

戦後の復興に向けて
戦後の復興も整い全国的に花火大会も復活してきた昭和29年 (1954) 8月16日 (月)京都の大文字に合わせ市内で花火大会が開催されました。打ち上げられたのは三条河原、六寸玉15発、四・五寸玉415発で多くの観覧者で賑わいましたが吊物と呼ばれるパラシュートに火薬を吊って空中で浮遊する花火が現場から1000メートル以上も離れた京都御所の小御所に落下、半焼する火災が起きました。

チリ硝石
南米チリの海岸に野鳥の糞や枯れ草などが堆積し長い年月をかけて硝石が自然界に作られた。


台湾の花火
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台湾のこの時期は花火が最も多く見られる季節です。2008年の旧正月は2月7日(木)、国内では多くの爆竹や花火で華やかにお祝いをします。また旧正月の終わりを告げる20日頃からはランタンフェスティバルが各地で開催され多くの花火を打ち上げます。今年は政府主催の台南縣のフェスティバルが最も規模が大きく2月20日 (水) から3月2日 (日) まで毎日のように花火が打ち上げられます。

チェイス ( Chase )
海外から入ってきた演出方法で右から左、左から右へと波打つようにリズミカルに花火を打ちます。使われるのはローマンキャンドルやマインなどパイロ系がメインになります。

ソリッドシステム ( Solid System )
立体的に花火を見せる演出方法で別名「3D」花火などとも表記されています。筒をL字型、もしくはコの字に並べることにより会場のどの位置から見ても広がりを感じることが可能です。

スクランブルフューチャー
( Scramble Future )
二ヶ所から左右いずれかの方向にクロスした状態で打ち上げる演出方法です。使用する花火のアイテムに気をつけないと見た目が悪くなるので花火師のセンスが問われます。

即位60周年
2012年6月4日、イギリスのエリザベス女王即位60周年を祝うためにロンドンのバッキンガム宮殿で花火が打ち上げられた。当日はスティービー・ワンダーやポール・マッカートニー、エルトン・ジョンなどもかけつけコンサートを開いた。